平成24年 第2回定例会 一般質問

6月6日

1 震災対策について

(1)被害想定と今後の防災対策等について

東京都の新たな被害想定は、前回の想定結果と比べて死者、負傷者、避難者が減少している。区は、今回の被害想定の数値をどのように捉え、分析しているのか。また、今後の防災対策をどのように考え、地域防災計画を取りまとめて行くのか伺う。

新たな被害想定では、中野区においては、主に地震火災による建物被害が前回の想定よりも減少した影響により、死者、負傷者、避難者等の数値についても減少している。住宅の構造別分布やインフラ整備による影響について一定の評価ができるが、地震火災による火災延焼の想定手法がより詳細データを反映したものに変更されたことの影響が大きいと考えられる。区としては、今回の新たな被害想定を前提にしながら地域防災計画の見直しを行う予定である。また、加えて、被害想定を災害対策の上限としてとらえるのではなく、想定外の事態への備えについても適切に対策を講じて参りたい。

(2)家具の転倒防止

命を守る施策を強固なものとするため、家具の直接固定以外の転倒防止対策にかかる新たな支援制度を設け、物件の状態に左右されずに家具の転倒防止対策に取り組むべきと強く望みたい。このことに関しての区の見解を伺う。

家具転倒防止対策は、地震時の安全確保に有力な手段であり、今後も、普及 啓発に努めたい。また、取り付けの工事に至らない作業の部分について、有効な支援ができるかどうか、検討していきたい。

工事を伴わない家具の転倒防止対策において、シルバー人材センターの活用を検討すべきと考えるが、区としての考えを伺う。

設置作業について、シルバー人材センターの活用も含め、検討したい。

(3)マンション対策

区としても、建設後相当年数を経過したマンションの建て替え等を支援する相談窓口の開設等を実施しているが、マンション問題についてどのような現状認識を持っているのか、また、近年の取り組み状況について伺う。

分譲マンションには、建築後相当の年準を経過したものもあり、長期修繕計画 に基づく適正な補修・修繕、また居住者の高齢化により管理組合役員の成り手が少ないなどのマンション管理に関する様々な課題があると認識している。区では分譲マンションの管理組合役員等を対象とした、分譲マンション管理セミナー」を年2回開催している。マンション管理士等の専門家により、管理組合の運営や長期修繕計画の策定、建て替えの事業手法等について継続的に啓発を行っている。相談内容に応じた専門機関の紹介や融資・助成制度等をまとめた「すまいのしおり」分譲マンション編も作成し、区のホームページや窓口で広く周知しているところである。

区は、2011年にすまいのしおり分譲マンション編の作成を実施しているが、防災に関する事項は耐震化のわずかなくだりしかない。千代田区と中央区においては、マンションの防災対策として、別途防災のしおりを作成している。中野区においてもマンションにかかる防災のしおりを作成し、自主防災組織結成への支援を検討すべきではないかと考えが、いかがか。

マンションを対象とした防災マニュアルの作成については、お話いただいた他区の事例等を参考にしながら、検討していきたい。

マンション管理の適正化については、法整備の面からも地方公共団体の支援が示されている。これらの支援策の徹底が不足している点、また、高齢者の見守り支えあいにつながるといった観点からも、区としての支援策をさらに拡充する必要があると考える。このことに関しての区の見解を伺う。

分譲マンションの管理を適正に行うのは、一義的には管理組合の役割であり、そうした面から管理組合に対する普及啓発、支援が必要と考えている。分譲マンションについては、見守り支えあいの面でも管理組合の役割は大きいと考えている。高齢者の見守りや防災の観点から管理組合が、その役割を果たしていけるよう、区としても相談窓口やセミナーを通して支援していきたい。

(4)自動販売横設置に係る入札制の導入について

公募制が導入される自動版売機の設置場所はどの区有施設なのか。また、どのような自動販売機の条件としたのか、現状と今後の計画について伺う。

現状の使用許可の状況を調査した上で入札制度導入にかかる方針を策定し、建物の状況や施設の利用形態などを見極め、使用許可が満了するものから順次入札制に移行していきたい。そうした方針策定の前段として、勤労福祉会館に設置する自動販売機について入札を試行的に実施する。自動販売機は災害時に無料で飲料等の提供ができるものを条件とした。

2 初期消火について

(1)街頭消火器の設置について

東京都による震災の火災危険度が改められたことを契機に、区として、危険度の高い地域や、木造住宅密集地域へ重点的に街頭消火器の設置を検討し、初期消火体制を整えるべきと考える。このことに関しての区の見解を向う。

区では地域における初期消火能力の向上を図るため、区内全域に街頭消火器の設置を進めてきた。原則として、一街区に1本、概ね25世帯に1本の割合で設置しているが、火災危険度の高い地域にはこれまでも増設をしているところであり、今後も地域の実情に応じた設置に配慮していく。

1街区に1本はあるという街頭消火器だが、設置場所を示すのもがなく、意識を持って探さなければなかなか目に入らない状況である。設置場所を示す案内板や街頭消火器への誘導版の導入を検討し、火災時における積極的な活用を促すべきと考えるが、区としての考えを伺う。

区では、街頭消火器の積極的な活用を促進するため、防災訓練や座談会等において、街頭消火器についてP尽しており、6月5日号の区報に、写真付きで街頭消火器の活用についての記事を掲載したところである。また、実物を活用して訓練用の街頭消火器ボックスを作成し、街頭消火器のボックスから消火器を取り出す時点からの初期消火訓練を実施している。各地域防災住民組織には、街頭消火器の点検管理のため、設置場所のリストを渡しているところであるが、設置場所の周知方法については、今後検討していきたい。

火災時に街頭消火器により初期消火活動を行うことが困難な高齢者や障害者世帯を対象に、買い替え等に相当な費用負担のかかる家庭での消火器の購入について費用助成等を検討し、安全対策を強化すべきと考えるが、区としての考えを伺う。

区では、家庭用消火器の普及推進のため、消火器のあっせん制度を実施している。各世帯での消火器の準備については、このあっせん制度をご利用いただきたいと考えている。

消火器の購入、処分についての助成、設置助成について、渋谷区だったと思うが、近所の方の初期消火で自分のものを持って行ったという場合、その詰め替え費用を出すという助成制度をしているところもあります。いわゆる初期消火のために助成制度について見解を伺う。

家庭用消火器で、ご近所の家の火災に使った場合、区で詰め替えて差し上げてはどうかということですが、区で実際に行った例もあるような記憶を持っております。仮になかったとしても、今後そのような方向で検討するべきと考える。

(2)住宅用火災警報器の設置推進

区内の火災警報器の設置状況や普及率を掌握しセいるのか。また、区として設置状況をどのように認識しているのか伺う。

中野消防署、野方消防署が住宅用火災警報器の設置について行った調査結果では、それぞれ80%を超える世帯で設置をしているとのことであり、普及は進んできていると認識している。

命を守る取り組みとして、火災警報機の設置義務の啓発について、先に述べた家具の転倒防止対策と同時に推進する手段を講ずるべきと考えるが、区としての考えを伺う。

住宅の耐震診断や家真の転倒防止器具設置などの機会をとらえ、チラシの配布などにより火災警報機設置についての啓発を進めたい。

(3)税制改正

今回の税制改正にかかる増収分については、それぞれの自治体が27年度までに集中的に防災関連予算を設けることが法の趣旨である。仮に本定例会で審議が予定されている関連条例が可決された場合、区は、この予算をどのような計画で活用する予定なのか伺う。また、活用の際は、区民にわかりやすく税の使われ方を説明する義務が生じると考えが、区としての考えを伺う。

地方税臨時特例法では、平成23年度から平成27年度までの間において実施 する施策のうち全国的に、かつ、緊急に地方公共団体が実施する防災のための施策に要する費用の財源を確保するための臨時的措置として、均等割の税率の引き上げを行うとしている。均等割の税率の引き上げに伴う増収分は、使途を定めた特定財源ではないので、これを充当する計画等をたてることは行わない。しかし、区としては、防災対策の拡充経費や、今後さらに必要となる区有施設の耐震改修経費、地域防災計画改定に伴う防災対策経費などの災害対策に必要な経費は相当な額になると考えている。

3 高齢者施策について

(1)緊急通報システムによる高齢者等の見守りについて

高齢者の見守り支援のため、東京都のシルバー交番制度の活用を視野に、慢性疾患以外の高齢者等を対象に緊急通報システムの制度構築を図るべきと主張しきた。区では要綱の柔軟な運用について都と協議を行い、この度、都の要綱が変更されたと聞いている。そこで、緊急通報システムの対象者は、どのような方が対象となるのか。日中独居や慢性疾患がなくても対象となるのか、利用者の自己負担はいくらほどになるのか、また、シルバー交番制度の範囲は区内全域を適用範囲とする制度なのか伺う。

今回の都の要綱改正により、すこやか福祉センターがシルバー交番として取り扱われることとなった。シルバー交番制度を活用した緊急通報システム事業の対象者は、65歳以上の一人暮らし、または高齢者のみの世帯のほか、日中独居の高齢者も対象であり、慢性疾患の要件は必要としないものである。この事業については現在、実施に向けて検討中であり、その中で利用料の負担等についても考えていきたい。シルバー交番は区内4か所のすこやか福祉センターに設置することから、区内全域を適用範囲とするものである。

(2)民間活用による高齢者住宅の整備について

先月、都に居住支援協琴会である「すまいサポート連絡協議会」が発足されたと聞いている。実質的には不動産店等の関連業界・団体の活躍が期待されるが、区内の物件確保のため、区としても積極的に関わり取組みを支援すべき時期と考えるが、いかがか。

東京都は、国の「民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業」交付要件である、居住支援協議会として「すまいサポート連絡協議会」を平成24年5月に設置した。これにより、中野区内でもこの整備推進事業の活用が可能となった。区ではこれまでも不動産関係団体と連携し、高齢者等の民間賃貸住宅の住替え支援を行っているところであるが、今後、「すまいサポート連絡協議会」と積極的に連携し、高齢者をはじめとする住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居をさらに図ってまいりたい。

(3)住み替え支援(看取り支援制度の創設)について

高齢者であるとの理由で契約締結に至らない理由は、亡くなった際の葬祭支援であり、残された家財整理であると考える。難しい課題であることは承知しているが、超高齢化社会の支援策として、財政支援や積み立て方式、保険制度など様々な制度設計を検討していく段階にあると考える。家主の不安と負担をぬぐい、年老いても住み続けられる支援策となるように検討すべきと考えるが、見解を伺う。

高齢者が民間の賃貸住宅へ住み替える際に、家主が入居後の健康等を心配するため住替えが困難な場合がある。万が一のための葬儀の実施、残存家財の片づけサービスの制度としては、公益社団法人東京都防災建築まちづくりセンターの「あんしん居住制度」があり、区の窓口で相談があれば、当センターの制度の利用を紹介している。「あんしん居住制度」利用者の負担軽減のため、月払い制度も新たに創設されており、こうした制度を広く周知し、住替えが円滑に行われるように支援していきたい。

4 その地

上落合二丁目横断通路について

白桜小学校の学区域では、早稲田通りや山手通りの幹線道路を横断しなければならない地域があり、通学路や高齢者の安全対策、また東京メトロ東西線落合駅へのアクセス向上を兼ね、上落合二丁目交差点の未使用の地下空間を利用した地下横断通路の設置に取り組んできたところである。いよいよ試掘が始まると聞いた。地下横断通路についての進捗状況と今後のスケジュールについて伺う。

山手通り上落合二丁目交差点の地下横断通路については、平成24年3月に東京都、東京メトロが工事協恵を締結し、工事着手の準備を進めている。東京都と東京メトロが事業主体となり、6月に試掘調査を行った上で、夏頃に工事に着手し、平成26年3月完成予定で進めている。